不妊かな?受診のタイミングは?
ご夫婦で赤ちゃんを望んで1年以上妊娠が成立しない場合不妊症と診断します。
しかし、排卵が起こりにくい方、子宮内膜症や子宮筋腫といった婦人科疾患がある方など、妊娠するために何らかの治療が必要な方では1年間という期間は設けません。「赤ちゃんできにくいな・・・」と思われるようでしたらいつでもご相談ください。
赤ちゃんが授からず不妊治療を必要とするご夫婦が最近増加傾向にあるといわれています。ただ、一口に不妊治療と言っても、ご夫婦ごとに年齢や不妊原因、さらにはライフスタイルや治療に対するお考えが異なります。そこで、私達は治療に先立ってご夫婦とのお話を大切にしたいと考えています。
治療に際しては、ご夫婦のお考えと最新の知見に基づいたテーラーメードの治療(治療の個別化)が重要になってきます。当院では、ご夫婦ごとに適切な治療をご提供するため、一般不妊検査・治療から高度不妊治療まで、必要な技術と設備を完備しております。お悩みの方はまずご相談ください。
私って不妊かな?いつから診察に行けばいいの?診察ってどんなことするんだろう?などなど赤ちゃんが授かりにくいと色々な不安や疑問がわいてきます。ここからは、不妊症・不育症の原因や治療ついてご説明いたします。
ご夫婦で赤ちゃんを望んで1年以上妊娠が成立しない場合不妊症と診断します。
しかし、排卵が起こりにくい方、子宮内膜症や子宮筋腫といった婦人科疾患がある方など、妊娠するために何らかの治療が必要な方では1年間という期間は設けません。「赤ちゃんできにくいな・・・」と思われるようでしたらいつでもご相談ください。
はじめに、妊娠のしくみをご説明します。
不妊症の原因は、検査によって原因を知ることが出来るもののほか、一般的な検査では原因をはっきりさせることができない原因不明不妊を含めて大きく6つに分けられます。
以下の検査を行って、赤ちゃんができにくい原因を調べた上で治療を行います。
卵子が受精可能な時間は、排卵後12時間から24時間しかありません。
ですから基礎体温だけを目安に排卵日を予測しようとすると、受精可能な時期にうまくタイミングが合わないことも少なくありません。
卵胞はおよそ20mmに発育すると排卵します。超音波検査で卵胞の大きさを測ることによって、正確に排卵日を予測します。
これに採血によるホルモン検査や、尿の中のLHを調べる検査を併用するとさらに正確な排卵日の予測ができますので、受精可能な時期にタイミングを合わせやすくなります。
検査によりうまく排卵が起こっていない方には、飲み薬や注射による排卵誘発を行います。また、タイミング法で妊娠成立しない方にも、質の良い卵胞と子宮内膜を育てるために排卵誘発を行う場合もあります。使用するお薬は、それぞれの方に合わせて決めていきます。
精液を洗浄し、良い精子だけをカテーテルで子宮内に注入します。
精子が卵子にたどり着くまでの長い道のりの中で、最大の難関となる頚管粘液をカテーテルで通過させてあげることによってより多くの精子が卵子にたどり着くことが出来るようになります。精液検査やヒューナーテストの所見が悪い場合に適応となります。人工授精も排卵にタイミングを合わせて行います。
(排卵が分かりにくい周期や、すでに排卵して24時間以上経過している周期では、妊娠の期待が出来ませんので中止したほうが良い場合もあります。治療の1周期ごとを大切にするため、このような周期もありますのでご了承ください。)
人工授精で妊娠可能な方のほとんどが6回までで妊娠されます。排卵にタイミングを合わせた人工授精を6回行っても妊娠成立しない場合は、他の原因を考える必要があります。
6回以上の人工授精は原因やご希望をふまえたうえでご相談させていただきます。
各治療をおよそ3ヶ月から6ヶ月行って、妊娠成立しないようであれば、ご夫婦のご希望をお聞きしながらステップアップします。
これらのステップでうまくいかない場合は、ご夫婦とご相談させていただいた上で、体外受精を検討します。また、卵管が両側とも詰まっていたり、精液検査の所見が極端に悪いなどの場合も、体外受精・顕微受精による高度不妊治療が必要になります。
体外受精・顕微授精と関連の治療を含めて生殖補助技術(ART : Assisted Reproductive Techniques)と総称されています。質の高いARTを提供するためには、良い環境で培養することが必須条件となります。当院では、大切な卵子や精子を扱う「採卵室」「培養室」はクリーンルーム仕様とし、技術・設備ともに、ご夫婦ごとに最善の治療法を選択できる準備を整えた上で、以下の生殖補助技術を行っています。
以下の方がARTの対象となります
上記のARTを行っても妊娠に至らない場合は、子宮内膜あるいは受精卵に問題があるとされています。以下、これらに対する新しい検査・治療をご紹介します。
日本産科婦人科学会、厚生労働省からの認定を受け、当院でも実施しています。
2回以上良好胚を移植したにも関わらず妊娠が不成立または早期流産であった場合、以下のことが原因となっている可能性があります。検査技術の進歩によりこれらの検査も可能になりました。
子宮内膜には「着床の窓」とよばれる、受精卵を受入れやすい時期があります。この時期は人それぞれ異なり、その時期以外では良好胚を移植しても着床しにくくなります。
ERA検査は、子宮内膜細胞の遺伝子解析を行い、患者様個々の「着床の窓」(着床に適した時期)を検査し、適切な胚移植の時期を知ることが出来る検査です。
子宮内膜を良い状態に保つ乳酸菌の割合が少ない場合や、子宮内膜の慢性的な感染・炎症が、着床障害や流産と関連することが知られています。
子宮内膜組織中の乳酸菌の割合(EMMA:エマ)と、感染・炎症を起こしていないか検査します(ALICE:アリス)。異常がある場合は原因に応じた治療薬剤も決めることが出来ます。
ERA、EMMA、 ALICEの詳しい内容は、委託先のアイジェノミクス社の参考資料、ホームページをご覧ください。
保険適応外の検査となりますが、1回の子宮内膜の採取で3つの検査を同時にできますのでセット検査TRIO:トリオ(ERA+EMMA+ALICE)をお勧めします。
子宮内膜着床能検査(ERA)で、「着床の窓」の時期のずれが大きい場合、適切な移植時期を知るために、2回目の検査が必要になります。適正な組織が採取できない場合、検査不能となることがあります。
グラフに示しますように受精卵には、染色体数に異常をもつものが少なからずあることが知られています。そしてその割合は女性の年齢が上がるにつれて多くなります。このような受精卵の場合、妊娠に至らないか、妊娠しても流産に終わってしまいます。
そこで、着床前診断は、着床不全、反復流産の方を対象に体外受精において胚移植前に受精卵の細胞を一部採取して、染色体検査を行い、染色体数が正常であったものを移植して体外受精成績の向上を図る方法です。日本では特別臨床研究として着床前診断が行われてきましたが、2022年9月より、新見解に基づきPGT-A承認実施施設で着床前診断を行えるようになりした。
着床前診断については、当院作成のyoutube動画をご視聴ください。
PGT-A説明動画
※着床前診断をご希望される場合は、受診時にスタッフにお申し出ください。
妊娠初期の流産は10~15%の確率で起こってしまいます。
ご夫婦にとられましてはつらいご経験になりますが、ほとんどの原因は赤ちゃん(受精卵)の染色体異常によるため治療することは出来ません。不育症は妊娠には至るものの、流産を繰り返すことをいいます。
2回繰り返した場合を反復流産、3回以上を習慣流産と診断します。以下のような別の原因がある可能性があるため、検査・治療の対象となります。
不育症の原因を図に示しています。
このなかで、抗リン脂質抗体(赤ちゃんの袋である絨毛を攻撃する成分が血液中に存在する異常)、子宮の形の異常、ホルモン異常については治療することが出来ます。
一方、最も多い原因である胎児染色体異常や、ご夫婦の染色体に転座と呼ばれる僅かな異常がある場合は、治療をすることは出来ません。
しかし、十分なカウンセリングを行うことで次回の継続妊娠率が高くなることも報告されています。
さらに、一般の検査をしても原因がはっきりしないことが25%のご夫婦でみられます。この中には、血液凝固の異常や、免疫異常、子宮内の炎症、ビタミンなどの栄養素の不足などが影響していることが明らかにされつつあります。
不育症は適切な検査を行い、充分なカウンセリングや治療を行うことで、次回妊娠での流産を予防できる可能性が高くなります。
不妊検査・治療を受けられた方には、お住まいの地方自治体(県・市)より助成金を受けることが出来ます。条件は自治体ごとに異なりますのでお住まいの地域の窓口へご相談ください。
赤ちゃんを授かるには、体作りも大切です。肥満や痩せすぎ、ビタミンをはじめとする栄養素の不足、冷え性などの血行不良も妊娠しにくくなる原因となります。
当院では、一般治療に加えて、妊娠に向けての身体づくりのサポートも行っています。
身体をつくるのは日々の食事です。管理栄養士による栄養相談を行っています。食生活もみなおしてみましょう。
ホームページでは、当院の栄養士が考案した“管理栄養士おすすめレシピ 美味しいごはんで楽しく体質改善”をご紹介しております。管理栄養士おすすめレシピ
食事で摂りにくい栄養素はサプリメントを活用しましょう。当院取り扱いサプリメント
冷え性などの血行不良のある方には漢方薬の併用も行っています。近所のウオーキングなど1日30分程度の運動も効果的です。また、鍼灸治療による体質改善もお勧めしています。
職種 | 雇用形態 |
---|---|
看護師(婦人科) | 常勤 |
臨床検査技師(婦人科) | 常勤 |
胚培養士 | 常勤 |
詳しくはハローワークにてご確認ください。
昨年より分娩休止し、当院での妊婦健診・分娩を希望して頂いた方には大変御迷惑をおかけし申し訳ありませんでした。
4月より分娩再開に向け準備致しておりましたが、この度分娩の取り扱いを終了することとなりました。
これまで当院を信頼していただき通院してくださいました皆様には誠に申し訳なく重ねてお詫び申し上げます。
多くの方に出産の喜びと感動を分けて頂きました。当院でご出産して頂きました方に感謝いたします。お子様の健やかな御成長と、ご家族のご多幸を心よりお祈りしております。
これからは、婦人科・不妊専門のクリニックとしてスタッフ一同精進してまいります。今後ともよろしくお願い申し上げます。
よしだレディースクリニック 院長 吉田 壮一
不妊治療初診は完全予約制となっております。
不妊初診で来院されるまでに、「妊娠のしくみ」「検査について」2つの動画をお二人でご視聴ください。
不妊初診① 妊娠の仕組み
不妊初診② 検査について
こちらは今までに当院で一度も不妊治療をされていない方の予約枠となります。
webにて患者様ご自身で予約していただきます。
不妊初診の予約は月・火・水・金の15:00枠のみとなります。
※必ず下記の初診来院時のお願いも確認して必要な物をご準備ください※
web予約のご利用方法は下記の案内をご参照ください。
web予約のご利用案内(PDF)
不妊初診予約サイトへは下記よりアクセスください。
不妊初診予約はこちら
また次月の予約は、2ヶ月前の最初の月・水・金にあたる曜日の15:00頃から予約が可能となります。
(例:12月予約希望であれば10月~)
※必ず下記の初診来院時のお願いも確認して必要な物をご準備ください。
当院では、不妊治療を保険診療で受けていただくため
初診時、必ずご夫婦での来院をお願いしております。
可能な方は、問診票(3種類)をプリントアウトしご記入の上持参していただき受付にご提出ください。
ご自宅でのプリントアウトが難しい場合、来院時にお渡ししますので院内でご記入ください。
待ち時間短縮のため、ご協力お願いいたします。
不妊初診問診票(PDF)
福山市在住の方の風疹抗体検査について
該当されるか福山市ホームページにてご確認のうえ、初診時にご相談ください。
※申告がない場合は、自費での検査となります。
福山市風疹抗体検査検索
よしだレディースクリニック内科・小児科